軌道を外れて150Rを描く
あの日の置き石少年
疎外と無力と抱えて昇る
あたかも13階段
目くるめく残像車窓のように
薔薇色列車 通過待ち
定刻通りの各駅停車
なのに停まる駅が無い
あぁ...徐行
オーバーラン
快速を横目に石炭をくべる
煤に煙る空と未来
もういいよ疲れた心が折られた
白いものも白く見えない
何か失くした?何か拾った?
同じ数だけ手にした軌跡
磨いた石も荒んだ石も
あの日逸れたレールの石の欠片
いつか描いた放物線に
重なりたいはずなのに
もう寄る辺ない 悲しい自由でも
蜘蛛の糸には掴まりはしない