白昼夢
澄みきった空
時計の針は
上を向いてる
蜃気楼のように
ゆらゆら揺らめく
私の心
ふと気が付けば
一人歩いてる
何処へ向かってる
風の吹く方へ
光の射す方へ
貴方の方へ
いつかは消え行くはずの
記憶の欠片
進めば進む程に
来た道は
崩れ落ちてく
貴方が居たの
さっきまでは
すぐ側に
そう隣に
涙も拭えるほどの距離に
でも貴方は言った
「此れは夢の世界さ
さよなら」
行かないで
夢から目覚めた私は今
何も見えないよ
漂う雲に
乗っかって
何処か飛んで行けたら
太陽がきっと
冷えたこの手を
温めてくれる
今思えば
全部非現実的な
ただの空想
臆病だから
憂鬱だから
もう動けない
終わらない夢を
ただ見てた
術もなく
ひたすらに
いつかは目覚めること
恐れながら
でも魔法は解けた
自作自演の恋はもうやめて
あぁ不純だわ
運命という名の
言い訳を
また上手く利用してる
どんなに背伸びしても
届かない
雲の切れ端
だから私は今日も一人で
見てるの
白昼夢