昨日君の為に
僕は泣いていた
一重の憐れみは薄い処方箋で
返事の無い
起き上がる事も無い
頬に残るのは君の偽りの跡
狭い部屋で傷付き方を学び
君が笑う度に心疼いた
迷い明かす夜
白けた横顔は
甘い香りの止むその時に
朝と君に似合う
久し振りの真実を吐いた
“遠くへ行くの”とただ
一言だけ呟いて
君との別れがもし今日ならば
僕の終わりも今日で良い
思い秘めて歪む唇に
君は触れぬまま
血の通う悲しみは今も膿んで
追えない夢に縋り眠る夜に
乾く僕の両目だけ治り
痛みを知るよ
僕らがもし恋人なら
君も何処かで泣いてくれるだろう
涙を置き去り
君は僕の寝床に
残り香さえ忘れない