松本さふらん

　今度七月二十日に新栄タイトロープでライブすることになりました。ひさしぶりのライブでおっさん緊張しております。共演者いっぱいいるみたいだし、よかったらききに来ておーくれ～

　今は古いものから新しいものまで披露するべく構想をねっているところです。そのうちまだ録音もしていないピカピカの新曲があります。ライブの宣伝の意味もこめて、ここに詞を書いておくことにしましょう。

　女のひとに歌ってもらうといい曲だなあと思いながら書き出したわけですが、やはり我が出てしまうというか、結局ねじれたものになってしまいました…いやでもウキウキした曲なのでライブで楽しんでもらえると思いますよ、ハイ！


「雨のうた」

　何億年も　むかしでも
　雨の日はなんか物憂くて
　羊歯の葉陰　恐竜は
　花うらないなんかしてどうもメランコリー

　裏山の　秘密基地
　ぬれて困るものなどはないが
　悲しくて　やりきれず
　仲間を呼びつけたこともあったっけ

　ぬれたらかわく　そんなくりかえし
　色はちょっとづつ褪せてゆく
　よれたページの古文書
　くぼみから骨が見えてる

　すてられた　自転車は
　首をすくめて主を待つよ
　骨にしみる　長雨に
　さび色のなみだはいつしか三千丈

　かわいちゃぬれる　そんなくりかえし
　歩みは鈍くなってゆく
　糊のとけ出す予想図
　そっとずれを直す仕草

　こうしてくりかえす内に　サダメにむかうよ
　さびつきながら　色をうしないながら

　ぬれたらかわく　そんなくりかえし
　かわらないけどかわってゆく
　やまぬ雨はないと言った
　偉いさんも葉陰のひと

　かわいちゃぬれる　そんなくりかえし
　サダメには逆らえぬぞ
　いたみを感じなくなり
　オレもいつかは目をつむる
　また新たに雨のうた
　なつかしい色に世界をそめあげる