しまった
しまったのである。
私トム、「自戒」というものをいくつか、自分に課している。
そのうちの一つが、‘ドーナツは一週間に一個まで’、というものである。
甘いものが大好きなのである。
ケーキ、パフェに始まり、プリン、バームクーヘン、フィナンシェ、エクレア、シュークリームetc...。特に、生クリーム的なものに目がない。そのままチューチュー吸っていられるくらいだ。というか吸っていたい。というか風呂釜一杯の生クリームにダイブしたい。そこで思う存分、バタフライしてやるのだ。プレイ的な話ではない。トムはそっち方面の趣味はない。本当に、食べていたいのだ。
そして、数あるスイーツの中でもベスト3に入るくらいに好きなのが、ドーナツである。
トム自身の中で、敬意を込めて‘ドーナツ様’と呼んでいるくらいだ。
特に、○○タードーナツは最強だと思っている。中でも、生クリームが間に挟みさらにチョコでコーティングしてあるやつが大好きだ。商品名にちなんで、敬意を込めてトムは‘天使のさえずり’と呼んでいる。
あれをコーヒーを飲みながらゆっくりと食べている瞬間は、もう至福といっても良い。
しかしながら、ある日ふと気になってドーナツ一個のカロリー量を調べたことがある。
カロリー量を見て驚愕した。というより、ドン引きした。
一個でこんなにもカロリーを摂取してしまうのか。
こいつはまずい。まずいのである。今のままの摂取ペースを続けていたら、確実に早死ぬ。糖尿的なシンドロームに陥ること請け合いである。
そいうわけで、しぶしぶながらトムは自戒を課した。‘ドーナツ様は、一週間に一個’。
時は経ち、先日我が心の拠り所・○○タードーナツから新商品が発売されたのである。テレビのCMでその情報をキャッチしたのだが、、、
もう、見るからに、美味しそうなのである。生クリームがはさがっている。
最強じゃないですかと。世紀の大発明じゃないですかと。
数日後、ウッキウキで○○タードーナツに足を運び、ちょっと突っ込み気味で例の新商品を注文する。
一口食べた瞬間、戦慄が走った。
体中の血液が、音を立てて沸騰する。全身の毛穴という毛穴が、大口を開けて開放される。
その感動は筆舌に尽くしがたい。
その存在はもはや、神々が人類に与えたもう禁断の果実。
これを、‘神々の憂鬱’と名づけることにした。
その日はこぶしを握り締め、唇を噛み締め、一個で我慢した。
しかしながらその数日後、一週間経っていないにもかかわらず二個食べてしまったのである。つい。うっかりと。無意識に。自戒も忘れて。
はっ、とした。
しまった。
しまったのである。
あれだけ自らに強く課した自戒は、神の前にやすやすと崩された。
むぅ、しかたがないのである。
相手は神。立ち向かうだにおこがましいというもの。
逆らってはいけない。
こう自分に言い聞かせ、トムは明日も神に立ち向かうのだった。
おいしいなぁ このドーナツ様。
しまったのである。
私トム、「自戒」というものをいくつか、自分に課している。
そのうちの一つが、‘ドーナツは一週間に一個まで’、というものである。
甘いものが大好きなのである。
ケーキ、パフェに始まり、プリン、バームクーヘン、フィナンシェ、エクレア、シュークリームetc...。特に、生クリーム的なものに目がない。そのままチューチュー吸っていられるくらいだ。というか吸っていたい。というか風呂釜一杯の生クリームにダイブしたい。そこで思う存分、バタフライしてやるのだ。プレイ的な話ではない。トムはそっち方面の趣味はない。本当に、食べていたいのだ。
そして、数あるスイーツの中でもベスト3に入るくらいに好きなのが、ドーナツである。
トム自身の中で、敬意を込めて‘ドーナツ様’と呼んでいるくらいだ。
特に、○○タードーナツは最強だと思っている。中でも、生クリームが間に挟みさらにチョコでコーティングしてあるやつが大好きだ。商品名にちなんで、敬意を込めてトムは‘天使のさえずり’と呼んでいる。
あれをコーヒーを飲みながらゆっくりと食べている瞬間は、もう至福といっても良い。
しかしながら、ある日ふと気になってドーナツ一個のカロリー量を調べたことがある。
カロリー量を見て驚愕した。というより、ドン引きした。
一個でこんなにもカロリーを摂取してしまうのか。
こいつはまずい。まずいのである。今のままの摂取ペースを続けていたら、確実に早死ぬ。糖尿的なシンドロームに陥ること請け合いである。
そいうわけで、しぶしぶながらトムは自戒を課した。‘ドーナツ様は、一週間に一個’。
時は経ち、先日我が心の拠り所・○○タードーナツから新商品が発売されたのである。テレビのCMでその情報をキャッチしたのだが、、、
もう、見るからに、美味しそうなのである。生クリームがはさがっている。
最強じゃないですかと。世紀の大発明じゃないですかと。
数日後、ウッキウキで○○タードーナツに足を運び、ちょっと突っ込み気味で例の新商品を注文する。
一口食べた瞬間、戦慄が走った。
体中の血液が、音を立てて沸騰する。全身の毛穴という毛穴が、大口を開けて開放される。
その感動は筆舌に尽くしがたい。
その存在はもはや、神々が人類に与えたもう禁断の果実。
これを、‘神々の憂鬱’と名づけることにした。
その日はこぶしを握り締め、唇を噛み締め、一個で我慢した。
しかしながらその数日後、一週間経っていないにもかかわらず二個食べてしまったのである。つい。うっかりと。無意識に。自戒も忘れて。
はっ、とした。
しまった。
しまったのである。
あれだけ自らに強く課した自戒は、神の前にやすやすと崩された。
むぅ、しかたがないのである。
相手は神。立ち向かうだにおこがましいというもの。
逆らってはいけない。
こう自分に言い聞かせ、トムは明日も神に立ち向かうのだった。
おいしいなぁ このドーナツ様。
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