Sep10
ツール  *TOM
2008年9月10日 TOM
さて、工房潜入である。


その日は休日で他の職人さんは誰もいなかったため、アンディ氏の城である某都内の工房に特別に入れていただいた。

大小さまざまな道具、壁に吊り下げられている未完成の楽器の数々。

普通はこんなところは入れないだろう。非常に新鮮な環境であった。



本体とネック部分を分解して離す。こんなんである。


なんかいつも見ている自分の楽器の一部なのに、不思議な感覚になる。

なんというか、自分の知り合いの女性が裸に剥かれているような感じ、とでも言おうか。


まずはこのネック部分のメンテナンス。非常に根気の要る、丁寧な改修を行ってくれた。見違えるようである。


そして本体部分に取り掛かる。中の配線をいじってもらった。

ギターもベースも‘エレキ’がつくものは、その名の通り電気信号が音になる。その回路
になる線を、普通の太さの線から、やたらと太い線に取り替えてもらったりした。線の種類を変えるだけでも、体感的にだが、音も変わるようだ。


正直よくわからんが、配線が太くなったせいか、サブリミナル的に音も太くなった気がする。トムは単純なのだ、元来が。



気持ちや情熱は確かに大切だ。行動の原動力になる。

しかし、日々自分が使うツールも大切だと思う。たかがツール、とか、道具は関係ない、とは決して思わない。

自分にとって良いツール、手に馴染む道具もまた、原動力の一つになるだろう。

別に音楽に限らない。たとえば、仕事場の椅子とか、ペンとか、PCのキーボードとか・・・・。

仕事など行き詰っているときは、まずは身の回りのこれらのツールを代えてみることをお勧めする。




さて、友人の職人の顔を垣間見れて、新鮮でもあった。


話を聞いてつくづく思ったが、楽器とは真にナイーブなものである。

知らず知らずのうちに、トムベースもダメージを抱えているのだ。

何も知らない身勝手な使い手で、この楽器も大変であろうが、もう少し付き合っていただきたいものである。


しかしまぁ、



いつも無理をさせてごめんなさい、と



これからもよろしくお願いします、と



切に思うのである。




そして、アンディ氏、感謝。これからも大切に使わせていただきます。
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