ゆみこ

あー 風邪、いよいよ酷くなってきたよ。まいったな、今週は引っ越しもあるってのに。あと三日で僕の辞書から「帰る」とゆう言葉がなくなってしまう。どこに移動するのも全部が「行く」になってしまう。不思議となんだか悪くない気がしている。

ここには一昨年まで彼女と一緒に住みよった。彼女の影はインテリアみたく未だ部屋に残り続けちゅう。時々、話しかけたりする。数年後、このアパートの前を通りかかったとして、たぶん彼女と僕はまだここにおるがやろうね。未練でも後悔でもなんでもいいや。悔いの残らない恋の仕方なんて僕は知らない。僕は彼女が好きで、彼女は僕が好きで。それだけのこと。他は要らない。もう二年も前の話です。たったの二年も前の話です。

熱は少し下がってきた。よかった。熱だけは下げとかんとジェットが座薬を持って家にやってきてしまうきね。おっかないよ。だってあいつ、親指の根本辺りまで使ってぶち込んでくるがやもん。
よし、アイス食べて寝ようっと。

おやすみ