ゆみこ

どーもー、どーもー。こんちは。西東京一の伊達男、成田どんぐりです。

“引退”

我々人類は過程のその時期よりも終わりを迎えた時期に美学を感じることが多い。“死に様”なんてその代表みたいな言葉だ。僕はむしろ過程の方にそれを感じるタイプの人間だが、気持ちは分かる。終わりは悲しい。悲しい、だからこそ美しい。

山口百恵はステージにマイクを置き、キャンディーズは「普通の女の子に戻ります」とゆう言葉を残し、たまのドラムはランニングを脱ぎ捨てた。

スポーツ選手なんて特にこだわりがあるでしょう。引退試合なんて今じゃ当たり前の話だ。
つい最近の話じゃ、野茂英雄投手がユニフォームを脱いだ。僕は野茂投手の大ファンなので、ニュースでその話を聞いただけで涙がこぼれてしまった。あの人は本当に偉大な人だ。心から尊敬する。

僕らは死ぬまでにあとどのくらい終わりを迎えるのだろう。そして僕はそのひとつひとつを大切に丁寧に受け止められるんだろうか。

コスモスはＹシャツを脱ぎます。
理由は飽きたから。

いやそんでね、その話を昨日のスタジオ練習の後、奴らに持ち掛けたがよ。そんだらあいつらふたつ返事で「いいよ」って。
おい、待て。結成以来、何年間も着続けた衣装だぞ。Ｙシャツと共に笑い合った日も涙した日もあっただろう？そんなどーでもよさそうに…。くっ。
まぁ仕方ない。このゴミ共に百恵ちゃんやキャンディーズみたくセンチメンタルな感情は持ち合わせていない。そう自分に言い聞かせた瞬間、一人の言葉が空間を切り裂いた。

「え？裸になるってこと？」

ガッツだ。僕は黙って一切を受け入れた。感情うんぬんの前に頭が悪い。頭が悪すぎるんだこいつらは。もう本当死ねばいいのに。

つぅわけで本当にＹシャツを脱ぎます。前回のライブで最後でした。寂しいなんて言ってくれる人もおるろうけど問題ないよ。全く問題ない。ただ一つ、“私服が異様にダサい”とゆう点を除けば。