May1
これ俺以外の誰か書いてくれねぇかな?第23回
2007年5月01日 横山
 何かを話したいとき、僕らはただ話せばいい。それはきっと、その話がどこへ向かっているのか、無意識に理解しているからだと思う。入り口から入って、出口から出る。それはとても当たり前のことで、僕達にとって、左手でフォークを使うことよりも簡単なことだ。



 それとは別に、何かを話さなければならないとき、僕達は困ってしまう。扉のたくさんある部屋に放り込まれて、どれかが出口だ、一度だけ扉を開けていいからそこから出なさい、と言われているようなものだ。
 


 村上春樹だったと思う。彼が小説の中で、こんなようなことを言っていた。



       全ての物事には入り口と出口がある。唯一の例外は「ネズミ捕り」だ。



 「出口が無い」ということは、そこからは出られない、という結論そのものであると僕は思う。しかし、それよりもっと大変なのは、出口が沢山在り過ぎる、ということだと思う。

 僕の思考はそうして冒頭の文に続く訳だけれど、音楽を創るというのはそういった問題の中に含まれているのかもしれない。つまりは、「出口から入って入り口から出て行くことは決して出来ない」という根本的な問題をまず思い出す必要が有るということだ。



 別に行き詰ってる訳じゃないよ~。むしろ溢れんばかりの創作意欲だよ~。 5月7日は新曲やるから是非見に来てね~。




    入り口から入って、出口から出る。


じっと見つめていると、実は物凄く難しいことなのかもしれない、と思えてくるから不思議よね。


                       THE END
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