Feb26
コラム集 no.5
2007年2月26日 SEVEN GODS OF FORTUNE
2002.09.10(火)         
Dr.おとっつぁん

「おとっつぁんの事件簿(じけんう゛ぉ)。」

 数年前ある友人、仮に・・・・”D”とでも言っておこう。と一緒に女性二人を連れて安佐南区にある夜景の綺麗なバーに言った時のことである。
 車で山を駆け上がり、一歩足を踏み入れてみるとガラス越し一面に広がるパノラマ・・・こう言うところでお金を使うのが億劫(おっくう)だった私も考えを改めさせられる。夜景に驚くのも程々に席に着いてみると、女性二人のウチの一人がキョドっとるとでもいうか、どうもソワソワと落ちつかない。聞くところによると、バーと言う所自体が初めてらしく緊張して何を頼んだら良いのかも分からないらしい。そこで私が「マティーニとか頼んだら?」などと知りもせんクセにテキトーな事を言っているところにボーイさんが注文を取りに来た。彼女以外の3人はとっとと自分の飲みたい物を頼んだのだが、やはりその娘があたふたして迷っている御様子。と、ここまではよくある話なのだが2,30秒間の沈黙を挟んで、彼女がとんでもない言葉を口にした・・・。
「えっ、えーとー・・マ、マタニティーひとつ!」
 ・・・・・・彼女が妊娠しているようには見えない。何よりバーに来て服を注文されては店の人も困るを通り越して怒りすら覚えるだろう。その時私は、マクドナルドに行って、からかい半分に真顔でうどんを頼んだバカな友人が店員さんにマジギレされていた光景が頭をよぎった。
 即座に私と友人Dは吹き出すのをひたすら押さえながらトイレへと駆け込み、協議の結果「廣島夜治し委員会」を設立。夜遊びの不道徳と徹底的に戦うことを誓い合った。その結果彼女を、店の空気の流れを止めたとして「空間凍結罪。」及び、我々を赤面に追いやったとして「同伴者羞恥罪。」この2つの罪を問い、断固として損害賠償(この店の飲み代)を請求する事を決めた。そして勇み足でトイレを出た瞬間、目にしたのは友達に取り残された一人の女性と「ごめんなさい、もう耐えられません・・・・。」と書き置きの記されたコースターだった。事件発生後5分にして迷宮入りしたこの事件はいまだ解決の兆しすら見えない・・・。
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