Dec3
『black』
2010年12月03日 水無月あやめ
枯れたと思い込んで いつか咲いていたその場所に佇む
蘇る事はない どんなに水を与えようとも

腐敗の土ほど育つ やり場のない感情が芽を伸ばしてゆく
心を突き破り 身を切裂いて  色のない空へと

鮮やかな光を失い 咲いたのは真っ黒な哀憐花
遠い昔に色を宿していた もう絵空事のよう・・・



変わってしまう事を 知らないままの幼子に戻れたら
偽り笑う事に 疲れる日々など忘れられる

自ら癒せはしない 深過ぎて底は見えず眩暈を憶えた
心から誰かを 慕う事はもう  私には出来ない

この命を吸い上げてゆく 映し出された色に刻まれた
消滅する事のない悲しみは 胸を蝕むばかり・・・


育てたいのは あの頃咲いていた 虹色の花
切ない涙では 芽を出してくれない 


鮮やかな光を失い 咲いたのは真っ黒な哀憐花
遠い昔に色を宿していた もう絵空事のよう・・・


枯れたと思い込んで いつか咲いていたその場所に佇む
蘇る事はない どんなに水を与えようとも

どんなに 涙を流そうとも・・・
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