水無月あやめ

溢れてゆく　毀れてしまいそう　　
最後に残った糸　解かないで・・・



それは　まるで夢の続き　　絵に描いたような景色
妄想の箱の中　　漂い浮かぶ

現実と思い込んで　　貫き通したの
憐れな少女はやがて　蝶の羽広げた

溢れてゆく　毀れてしまうほど
この心を彩る　色に染めて
夜を越えて　月が姿隠しても
最後に残った糸　繋ぎとめて・・・




それは　いつかの記憶達　　窓を伝う雫のよう
儚さを映し出す　　哀しい響き

灰色の雲の切れ間　　射す道信じたい
傘も差さず濡れた羽　　切なく抱きしめた

満たしてゆく　受け止められぬほど
咲かせる事も出来ず　沈む蕾
終り告げる　鐘が今を壊しても
最期のその時まで　夢見させて・・・



溢れてゆく　毀れてしまうほど
この心を彩る　色に染めて
夜を越えて　月が姿隠しても
最後に残った糸　解かないで・・・

最期のその時まで　夢見させて・・・